第37回JAUSワークショップ開催報告
- By: ワークショップ担当
- カテゴリー: JAUSワークショップ, トピックス
2021年10月27日(水)に「絶対死なないダイバーを育成するGUE」をテーマに第37回JAUSワークショップをオンラインで開催しました。スピーカーはJAUSの会員であり、GUEダイバーの長口竜(おさぐちりょう)さんです。
GUE(Global Underwater Explorers)は、1990年代にフロリダのケーブダイビングダイバーが立ち上げました。テクニカルダイビング専門の指導団体に思われますが、ファンダメンタルコース(基礎コース)など、スキルアップと安全性の向上を目的とした一般ダイバー向けのコースもあります。実際に世界で開催されるGUEのコースの8割ほどがファンダメンタルコースなど一般向けのものです。その先に、テクニカルダイバー向けのコースが用意されています。
GUEのプログラムは、マッスルメモリーと言われ、体が覚えるまでスキルをとことん練習すること、なぜやるのかその理由もしっかり頭にたたき込むことを徹底しています。
洞窟ダイビングやテクニカルダイビングに興味があるダイバーのみならず、ダイビングで怖い思いや嫌な思いをした経験から技術レベルを上げたいと考えている普通のダイバーには、ファンダメンタルコースが適しています。このコースで特に重視しているのがトリム(水平姿勢)です。水底から少し離れた場所でトリムをとるには、呼吸、バランスが重要です。コースではトリムの角度や停止する水深などがきちんとできるまでトレーニングを行います。また、一度コースの認定を受ければ終わりではありません。3年ごとにアップデートを行います。そのため、GUEのメンバーにはブランクダイバーは存在しません。
GUEが大切にしているのは、探検ダイビングをすること、探検する場所を保護すること、そのための知識とスキルを学ぶことです。団体の特徴として挙げられるのが、チームダイビングをする意識が高く、チームで共通した目的を持ち経験を積んで行くことです。チームで安全管理しますので、器材もチームで統一しています。万一、器材のトラブルがあったときに同じものを使っていれば素早く対応できるためです。
ワークショップでは、GUEの世界各国のメンバーがチームでバミューダの探査を行うプロジェクトや、ドバイにオープンした「世界一深いプール」などの貴重な映像も紹介されました。
GUEのHPはこちらです。