第40回JAUSワークショップ開催報告(記事追加)

2022年9月3日(土)に「ダイバーから宇宙飛行士に挑戦!」をテーマに第41回JAUSワークショップをオンラインで開催しました。スピーカーの藤永嵩秋さんは建設業(一級施工管理技士)が本業で、PADIのインストラクターでもあります。2021年にJAXA宇宙飛行士候補者の募集し、宇宙飛行士を目指しています。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)のHPによると、応募総数は4127人、書類選抜通過は2266人。6月に発表された0次選抜通過が205人とかなり狭き門です。5段階の選抜を経て2023年春に宇宙飛行士候補者の決定を予定しています。

ダイバーでもあり宇宙飛行士を目指す藤永さんは、海と宇宙の類似点として、「浮遊感」、「使用する器材」、「限界環境における負荷」、「身体に係る圧力」を上げます。私たちダイバーは漠然と似ているのでないかと感じていることですが、それぞれの項目を丁寧に分析し、分かりやすく説明します。藤永さんのお話を聞くうちに、水中と宇宙の世界に引き込まれていきました。

宇宙飛行士の訓練は水中で行われています。アメリカには宇宙飛行士の訓練施設として、Aquarius(水中居住施設)があり、また船外活動訓練EVA(Extravehicular Activity)もプールで行っています。今後、宇宙開発が活性化することを受け、イギリスにある水深50mのプールを持つ民間の訓練施設「Blue Abyss」も紹介されました。

 藤永さんはダイビングインストラクターを目指す過程で、「PADIが宇宙飛行士の訓練のプログラムに協力している」と聞き本部に問い合わせたところ「明確な記録は残っていないが、インストラクターが一緒に訓練を行っていたことがある」との答えを得ています。

 これまで宇宙開発は国家レベルのプロジェクトで、ごく一部の人しか宇宙飛行士になれませんでしたが、ここ数年、民間人で宇宙に飛び出す人が出てきました。再使用ロケットの開発が進めば、誰もが宇宙飛行にチャレンジできる時代が来るかもしれません。新たな宇宙開発時代に向けて、藤永さんはダイビングを通じて海と宇宙の魅力を伝え、宇宙飛行士を目指す人をトレーニングするための「スペースダイビングプログラム」を新たに作ろうと考えています。近々、プログラムを実現するためにクラウドファンディングを予定しています。

今回のワークショップには宇宙飛行士試験にチャレンジしている人や、宇宙開発に携わる専門家なども参加し、懇親会では興味深い話が展開されました。

「ダイバーから宇宙飛行士に挑戦!」はYouTubeのJAUS TVで配信しております。ぜひ、ご覧ください。

https://youtu.be/TeePwvYnjcY
ワークショップ 40回

また、プレゼン資料も以下から入手できます。

ダイビング × 宇宙飛行士 スライド

Googleスプレッドシートでは正常に表示されない部分もありますので、ダウンロードしてパワーポイントで御覧ください。

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